調べることから書くことまでをわかりやすい内容で書かれていた、新書『調べる技術 書く技術 誰でも本物の教養が身につく知的アウトプットの極意』(佐藤 優)

 調べたり書いたりする技術はどうすればいいのかの入門みたいな分かりやすい内容です。

読んだ知識を「本物の教養」に変える極意!
ネットなどを使って誰もが手軽に情報収集できるようになった現代。すき間時間にSNSを見る、スマホでニュースフィードに流れてくる情報を見る――こうした手軽なインプットの「量」に比例して、集めた情報は本当に「自分のもの」になっているだろうか? 専業作家として、日々膨大なインプット、アウトプットを行う著者が教える、学んだ知識を「本物の教養」に変える知的生産術!
(本より)

 本は、
・第1章 情報過多な時代の調べる技術、書く技術
・第2章 【インプット】情報を「読む力」を高める
・第3章 【アウトプット】読んだ知識を表現につなげるスキル
・第4章 調べる技術、書く技術の「インフラ整備」のすすめ
という構成になっています。

 情報収集して調べて、それを書いていくアウトプット。自分の身に着けていく方法の入門編みたいな感じでした。

 興味深かった内容は、

・AIと競争しない、真に人間的な価値を発揮できる人材になるには、どんな仕事も付加価値をつけていくことを考える必要がある。

・読書をしても、内容がほとごんど記憶に残らない。自分は記憶力が弱いのだろうか。
 第一に、本の内容を理解したつもりだが、実際は理解していない場合。
 第二の理由は、読書の技法が磨かれていない場合。
 第三に、読者が背伸びしすぎている、あるいは焦っている場合。
 読んでも知識が定着せず、行動まで至らない4つ目の理由として、本の内容が論理破綻しているケースが考えられる。

・読むべき本を的確に選び取れる眼を養っておくこと。
 「誰」が書いているか、その人は過去にどんな本を書いているか、さらにはパラパラとページを繰ってみて、どんな章立てになっているか、専門用語を正しく使っているか、といったことから質を推測する。

・読書の際に記すポイントは、「本の抜き書き」と「それに対する自分のコメント」の2つ。

・「自分の頭で考える」とは、どういうことか。それは「批判的思考力」を持って物事を見ることである。そして批判的思考力とは、対象を理解し、自分の評価を加える能力を指す。

・批判的思考力を高めるには、常に複数の考え方に触れることも重要である。