序盤に常連校が登場、新書『強豪校の監督術 高校野球・名将の若者育成法』(松井 浩)

 甲子園でも強豪校の監督を取り上げた内容でした。

甲子園常連校の監督が明かす“常勝チーム”の育て方
野球の指導×若者の教育
・「凡時徹底」の大阪桐蔭
・「門答式・自己検証型」の東海大相模
高校野球のチームの強さは、監督が8割以上のカギを握る!

甲子園で結果を残す監督たちの思考法
高校野球でチームが強くなるかどうかは、監督が八割以上のカギを握る。(中略)日本の子どもたちの生きる力や人間力が著しく低下しており、高校野球の指導にも人間教育が強く求められるからである。人間的な成長なくして野球選手としての進歩はない。と同時に組織人としての自覚がなければ、チームに対しても貢献できない。高校野球を人生の縮図と考えることからスタートしなければ、野球指導の成果も上がりにくい。それだけ高校野球の監督も総合的な人間力が問われる時代になっている。(「はじめに」より)

本書の内容
第1章 大阪桐蔭 西谷浩一
第2章 東海大相模 門馬敬治
第3章 龍谷大平安 原田英彦
第4章 岐阜第一 田所孝二
第5章 青森① 八戸工大一 山下繁昌
第6章 青森② 光星学院 金沢成奉
第7章 青森③ 青森の勇将たち――長谷川菊雄、工藤公治、原田一範
第8章 高知県の現在・過去・未来
(本の帯より)

まさに「凡時徹底」だと思う。その時点、その時点で部員の置かれた状況と、何をすべきかをしっかり説明することで、部員の不安を拭い去り、意識を個々の練習に向けさせる。今の子どもには家庭で大切に育てられた「小皇帝気質」が多いから、先行きの不安を取り除くと同時に、明るい未来の予感を提示してやることがとても大切である。
そして、公式戦が近づけば、少しずつチームとしての一体感を持たせていく。その作業は、寮生活を経てお互いを知り尽くした仲間意識をベースに行われ、じっくり熟成させていく。
チーム運営のうまさを見ても、大阪桐蔭はそえや強いはずだと思える。
――「第1章」より
(本より)

 大阪桐蔭、東海大相模、龍谷大平安といった甲子園でも常連校の監督の育成法が書かれていました。