ミッションの準備から現在までが楽しめた、スリリングな人間物語、小説『雪の狼(上・下)』(グレン・ミード)

 ミッション準備からミッション後までをスリリングに味わえる作品。

40数年の歳月を経て今なお機密扱いされる合衆国の極秘作戦「スノウ・ウルフ」とは? 冷戦のさなかの1953年、極寒のソヴィエトにおいて、孤高の暗殺者スランスキー、薄幸の美女アンナ、CIA局員マッシーたちが、命を懸けて達成しようとしたものは何か。F・フォーサイスをしのぐと絶賛される迫力と興奮のアクション・アドベンチャー巨編!
(小説(上)のあらすじより)

「辛くもソヴィエトの大地を踏んだスランスキーとアンナの存在はすでにKGBに察知されていた。しかも作戦をソヴィエトに知られたことを憂慮する合衆国側が、ふたりの抹殺を決定。敵味方双方から狙われるスランスキーたちを待つものは? 一方、必死にふたりを追うKGBのルーキン少佐も、思わぬ運命に翻弄されようとしていた・・・!
(小説(下)のあらすじより)」

 冒頭にも書きましたが、ミッションの準備から終了までをスリリングさを味わいつつ楽しめる作品となっていました。

 物語の始まりからが、死んだ父の謎を知ろうと、父の関係者から話を聞くような、回想的な形で、物語へと入っていく形。
 そこから展開されていく関係者の物語。
 上のあらすじからもある通り、土台となるものは歴史的な部分を切り取り、実際の背景は分からないが、それを物語に取り入れたもの。もしかしたら、こうだったのかも、という読み方が楽しめます。

 といいつつも、物語は、ミッションの準備からミッション、そして、現在という形で楽しめました。

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