ビジネスに役立つ実用書ですね。
「佐藤優氏大絶賛!
「こんな本は今までなかった。日本語で読める最高の1冊だ」
話を聞き出す>>>自分から情報を与え、会話の断片をつなぐ合わせる
心理を見抜く>>>相手の動機を知る、動機は「弱み」になる
人脈を築く>>>勝負は「二度目の会合」で決まる
最強の情報機関の極秘スキルは「対人の技法」の宝庫だ!
インテリジェンスのプロ中のプロである佐藤優氏がここまで称賛した本は、かつてなかった。
読みやすく、実行可能なスキルとノウハウの数々。
「アート」ではなく「技術」だからこそ再現可能性がある。
本書は最高のビジネス実用書である。
(本の帯より)」
ビジネスに役立つ実用書で、様々なヒントが書かれていました。
様々なヒントはどれも新鮮かといえば、根本的なことも盛り込まれており、ヒントだけではなく物事の土台を改めて心に刻み付けることにもなりました。
ある程度具体的な内容もあり、そして、根本的こともあり、実用可能な具体的な範囲で書かれていました。
興味深かった内容は、
・同じ物を見ても、わずかなきっかけでその見え方が突然まったく変わることがあるということ。
→自分が実際に現場に行き、内部の人に十分な説明を受けると、外から見ていた時とはまるで印象が違ってしまう可能性がある。
・重要なのはタイミングであるということ。
→鍵を握る人間を自分達の側に引き入れる絶好のチャンスが訪れ、それをタイミングを逃さず確実にものにしている。チャンスがチャンスになりえたのは、その存在を知っていたからである。
・向こうが「会いたい」と思うような人間になる必要があるということ。
→「『一度会ってみよう』と思うだけの理由」、「『人間関係を保とう』と思うだけの理由」、「『何度も繰り返し会おう』と思うだけの理由」といったいい「理由」があれば、良好な関係を築ける。
・インターネット上で得た情報を利用する場合には細心の注意が必要なこと。
→「どうしてこんなに何でも知っているんだ、気味が悪い」などと思われれば不利になる。さりげなく伝えることが大切。
・どの手がかりを使うと、いい反応がありそうだろうか。逆に、反応が悪そうなのはどれか。この「反応を想像する」ということが、接触の手がかりをリストアップする作業と同じくらいに重要だということ。
・なぜ、そう判断したのか、自分でも根拠がよくわからないことも多い。漠然とした印象やほんの一瞬で消えてしまう手がかりをもとに、人となりを判断していることもある。自分が具体的に何を根拠に他人を評価しているかを知ることが重要だということ。
→根拠が明確になれば、よくないところは改善できるということ。
・普段からあらゆる階層の人間と交流しておくことが大切だということ。
→階層に関係なく全ての人が気軽にコミュニケーションし合える雰囲気になっていれば、不正な動きをする人間がいた場合、すぐにそれが全体に伝わる。誰か一人でも察知すれば、皆に伝えるから。
・二人(二社)の競争相手が想定通りの攻撃を仕掛けてきた場合、はたして身を守ることができるだろうか。身を守れるとしたら、その方法はどんなものか。それとも身を守る方法は一切なく、ビジネスをする上での必然的なリスクとして受け入れるしかないだろうか。
極端な可能性を考えること。極端なことでもはじめから排除せず、一応、考慮の対象にしていると、ほんのわずかでも危険の兆候があれば気づくようになるということ。
・面接というのが非常に特殊な場。面接では応募者は非常に不自然な状況に置かれ、きっと普段とはかなり違った人になっているということ。
・面接の時は「選ぶのは共に仕事をする人間であって、必ずしも好きになれる人でなくてもいい」ということを常に念頭に置いておくこと。
→尊敬、信頼できる人でなくてはいけないし、衝突や軋轢なしに働ける人であることも大切である。しかし友達になる必要はない。偶然、友達になれれば幸せなことだが、それは必須条件ではない。
・どのような作戦行動にも様々な部署の数多くの人間が関わっており、全員が当事者意識を持って取り組まなくては迅速に行動できないということ。
→たとえ標的となる人物に接触する諜報員は一人でも、その諜報員が素早く行動するには、他の多数の人員の支えが必要になる。
・何より大事なのは、皆で一つの仕事をやり遂げること。
→自分が当事者だという気持ちがあるからこそ味わえる達成感が大きな報酬となる。
・信頼を築くには、自分が誠実であること、一定の規定に従って行動していることを繰り返し相手に見せる必要があるということ。
・「誠実で信頼できる」という評価は一つの資産であり、通貨と同じだということ。
→だから、稼ぐことも殖やすこともできる。以前よく「一日一善」という言葉が使われたが、善行を積み重ねることは確かに財産になる。具体的に何をするかは戦略的に考える必要がある。
・なるべく嘘をつかないということ。
→真実を言っても問題ない時に、わざわざ嘘を言って状況を複雑にするのは危険。
・いつも急がされていると、物事に適切な優先順位をつけることができないということ。
→よく考えるゆとりがあれば、本当に急ぐべきものとそうでないものを明確に区別できる。
・明確な倫理基準を決めること、「ここから先は絶対に一歩も出ない」という境界線を決めて行動することは、長期的には必ず利益につながるということ。
・内部の人間が組織に対して忠誠心を持ち、組織を信頼していると、それが仕事ぶりや外部とのやりとりにも影響するということ。
→すると外部の人達も、自然に組織を信頼するようになる。
・諜報員はたとえ狙いをつけた相手と接触できたとしても、通常、最初の会合ではあまり多くの成果を得ようとしない。最初の会合で目指すのは、「もう一度会うこと」であること。
→実は一度会った相手にもう一度会うことは、それほど簡単ではない。もう一度会うためには、そうするだけの理由が「相手の側に」なくてはならないからだ。「わざわざ時間をとってまた話をしてもいい」と思えるだけの理由を、一度会っただけでつくるのは簡単なことではない。
・自分がよく見えていないと、相手のことをいくら詳しく調べたところで、うまく人間関係を築くことはできないということ。
→自分が相手にどう見えるか、それを知らなければ決してうまくはいかない。
・使うのはほとんどの場合、「ムチ」ではなく「アメ」。人間はムチに怯えて嫌々動いた時よりも、アメにひかれて進んで動いた時の方が、いい結果を出すからだということ。
→「協力しないと困ったことになる」ではなく「協力してくれればよいことがある」。
・人事部と製造現場でも、言語は違う。どの会社でも、部署や職種ごとに違った言語を使っている。お互いをよく理解するには、そうした独自の言語を少しでも知ることが大切なこと。
→翻訳しないでわかる言葉が増えるほど、必要な時に重要な情報が得やすくなる。人は自分の言葉が通じにくい人とはあまり話したがらないものだ。各自が使う独特の言葉がわからないと、その人からは情報が入りにくくなる。
・細かいテクニックなどよりも、人間として信頼されるかどうかの方が大切であること。
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