何でもノートの大きなヒントになった、『モレスキン 「伝説のノート」活用術~記録・発想・古生を刺激する75の使い方~』(堀正岳、中牟田洋子)

 この本は、私の「何でもノート」に大きなヒントになりました。

モレスキン社制作協力!

ライフハック・DIYカスタマイズ。組み合わせ文房具も多数掲載。

ヘミングウェイ、ピカソ、
ゴッホ、チャトウィンの時間が刻まれた

世界で一番愛されるノート
待望の世界初ガイドブック!!

自由であるがゆえに世界中でその使い方が熱く議論される奇跡のノート。
その中から仕事とプライベートで今すぐ実践できる活用法を厳選して紹介。
(本の帯より)」

 私はスケジュールや重要事項はシステム手帳に、それ以外の内容はノートに書いています。それ以外のノートを「何でもノート」としています。その「何でもノート」をつくるのに、本書はすごく大きなヒントになりました。

 本の内容は、モレスキンのノートをどう使うかということで、筆者のモレスキンのノートの活用の仕方が紹介されていました。モレスキンについて、その歴史や背景も書かれていました。
 モレスキンのノート活用方法ということですが、これ、モレスキンのノートだけにいえることではなく、他のノートでも十分に適用できる内容でした。

 興味深かった内容としては、

・後でノートの中の位置を参照するにはページ番号を入れること。

・記憶したいことがあったその場で書き込むこと。
 →興味をひいたということは、まだ意識していない重要な何かが隠れている可能性がある。キャプチャーする情報のハードルは、最初から意識的に下ろしておくこと。

・「こんなことは書いても意味がない」というハードルを下げること。

・日付はなるべく年号と共に記入しておくこと。
 →ノートの任意のページを写真に撮影したり、スキャンしたりした場合でも記録した時間が一目で分かるようにするため。必要に応じて曜日や「午前・午後(AM・PM)」といったキーワードを加えておけば、記録した時の状況を思い出しやすくなる。

・書き留めた情報にタイトルをつけること。
 +メモを取った場所が、思い出すのに重要なキーワードになることも多くあるため、例えば「@東京事務所」といった形式で場所をタイトルに追加しておく。

・アイコンを使うこと。
 →例えば、記録している情報が将来やりたいと考えているTo Doなら、「□」のマークで示して後でチェックできるようにしておく。

・動機や気になった点が分かるように書いておくこと。
 →ノートが意味不明の言葉の断片で溢れ返るのではなく、後で回収可能な情報源となるようにする。

・不意にやってくる遠い向かいの思い出や記憶の断片をメモしておくこと。
 →一瞬で私は子供時代に戻って、その日にどんな気持ちでいたか、周囲にどんな人がいたかを思い出すことがある。そうした記憶の断片はとりたてて何の役に立つものでもないことが多いが、そうした断片を拾い集め続けることによって、いつの間にか意識することがなくなっていた子供時代や青年時代の思いを再構築することができるようになる。
 過去の自分を振り返るキャプチャーは単なる懐古趣味ではなく、今の自分をよりよく知るための材料にもなる。そもそも自分はどうして今の仕事についているのだろう? どうしてあの時この選択をしたのだろう? こうした疑問への答えを持っていることは、過去から学んで将来を描くためにも利用できる。

・「絶対これは忘れないはずだ」と思っているようなことでも、記録しておくこと。

・足りない情報を補完して、さらに情報の意味を再考すること。
 →例えば、とりあえずメモしておいたけれどもスケジュールに書き写していなかった走り書きを見つけたら、それをノートの紙面から「回収」する。また、時間がなくて走り書きしか残っていなかった箇所を見つけたら、記憶が薄れる前に情報を付け足して忘れないようにしておく。こうしたことでキャプチャーされた情報はさらに濃くなり、価値を増していく。これが「足りない情報を補完」する。
 同時に、メモした時で気づいていなかった重要な考えを付け足し、下線、色付けなどによって紙面の情報を立ち上がらせていく。生の情報に、追加の情報や装飾のレイヤーを降り積もらせていくことで「重要なものは重要に見える」ようにしていく。

・第一段階 足りない部分の補足:ノートに今日書き込んだページを精読する。記入してある情報に足りない部分はないか? キーワードだけが書きつけてあって、後で見たら意味が通りにくい部分はないか? 流れが明らかになるように、ここで追記をしておく。
 第二段階 情報の移行(同期):ノートの中から、カレンダーやタスク管理システムに移動すべき情報はないか? ノートは情報がやってきてとらえられる網だが、そのままそこに置いてあってはいけない情報もある。
 第三段階 重要な情報の強調:今日書き込んだ情報に、後で利用する可能性の高いストック情報はあるか? ストック情報とは、蓄積することによって価値が増していく情報のこと。ストック情報はいわばノートの「旨味」なので、タグづけ・カテゴリー分けの手法を使ってページから浮き上がって見えるように、付箋・色ペン・蛍光ペンでカラーリングしておく。
 →こうした手順をすることでノートには様々な情報が付け加わり、利用価値が格段に高まる。

・ノートにページ番号を記入して、ページとページとを「ハイパーリンク」でつなぐのが便利。
 →124ページに飛ぶこと「P124→」。逆にリンク先のページには、どのページを参照すればいいかを示すために、36ページを参照「←P36」。
 書きかけのページであっても、かまわず日々のキャプチャーを続けて書いていく。そして、書きかけのページを続けたくなった時は、以前のページからリンクを張ればいい。
 ページ番号だけではなく、さらにページ中の位置まで指定してリンクを張ることもできる。ページをABCDの四つの区画に分けて考えて、先ほどと同じく「P70B→」という具合にリンクを張る。

・写真がいろいろな形に切り抜かれていたりすると読み応えも出てくること。
 →時々白紙のページを挿入しておくといい遊びにもなる。

・旅行について:一つの旅に一冊のモレスキンノートを用意して、旅行前のワクワク感、旅行中の興奮、旅行後の回想全てを盛り込むこと。
 →情報のほとんどは、①行きたい場所、②したいコト、③買いたいモノ、④会いたいヒト、の4つのカテゴリーに分けられる。
 実現させたい優先順位の高いものを選び出しプランをより具体化する。一つのプランに見開き2ページを使って、「店舗名/施設名」、「所在地」、最寄り駅からの手書き地図」、「コスト/チケット代/入館料」、「営業日/開館日」、「見所/押さえどころ/希望」というような内容で下調べを左ページにまとめる。
 旅先では、右ページを埋める。夢にまで見た場所に赴き、夢にまで見たことを経験しながら、その瞬間の気持ちを書き込んでいく。

・旅行について:「現地でしか手に入らない紙切れ」は拡張ポケットにどんどん放り込んでいくこと。
 →入場券、チケットの半券、交通チケットは経験した人だけの最高のお土産になる。

・旅行について:帰宅後は、右ページや後半の余白に、持ち帰った紙切れや写真をスクラップすること。

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